同じコンパウンドでも磨く能力や仕上がりが全然違うって知ってました?

こんにちは、リキュウコートです。


今回は前回に続き、初心者に向けた「塗装の傷除去磨き」第二弾として市販のコンパウンドを使用して磨くポイントなどを解説したいと思います。


私も長く車に携わる仕事をしておりまして、特に車を磨く事やコーティングの施工をメインに行っておりますが、そのほとんどが機械を使用して磨きを行っています。


最近、車を初めて自分で磨きたいという方と出会い相談を受ける事がありました。


その事で、自分の素人時代の車の手入れを懐かしく思い出し共感しました。


現在の自分では磨ける事が当たり前すぎて、初心者の不安な気持ちとか疑問点等がとても新鮮に感じる様になりました。


私にとって、初心者目線で考える事や説明をするという面でも大変大きな「気付き」になりました。

※ 通常の付属スポンジを使用した作業


今回は、その様な方へアドバイスとして、コンパウンドを使用して「磨く素材」について解説したいと思います。 


磨く素材と言っても塗装等の磨く対象物とは違い、コンパウンドを塗布して磨くツールの事です。


私のブログで解説しているのは機械磨きがほとんどで、よく「ウールバフ」とか「スポンジバフ」というワードが頻繁に出てきますが、これは機械に取り付けて磨くツールで素材の名称で呼んでいます。 


「ウールバフ」は素材が綿ではなくウール素材という事です。


「スポンジバフ」もその名の通りスポンジ素材です。


大きく分けるとこの二種類に分類され、それぞれに目の細かさだとか、柔らかさ等の特徴が様々あり、好みや用途などで個人によって選択も様々です。


難しそうな話に思えますが、初心者の方に大きくヒントになる事なので我慢して下さいね。


ウールバフとスポンジバフの分類は役割が違います。 この二種類のバフに同じコンパウンドを使用し磨くと、磨く能力や仕上がり具合においてコンパウンドが同じでも結果は全く違います。 


それは磨く素材によって磨く能力に違いが出る事により、役割が違うという事の証明と言えます。


ウール素材は塗装面に喰い付き、汚れを掻き取る性能に優れていますので、症状の重い磨きに適しています。


しかし、その反面仕上がり具合は、塗装面に喰い付く特性により、仕上がり具合は白くボヤケル様な仕上がりになります。


一方のスポンジバフは、ウールバフの様には塗装面に喰い付かない特性があり、滑るに近い特性があります。


その事により、同じ種類のコンパウンドを使用しても、汚れに対しても滑ってしまい上手く除去出来ません。 


しかし仕上がり具合は、白ボケも少なく一見すると塗装面が光って見えます。


その事からも、同じ研磨剤のコンパウンドを使用しても、全く違う働きをするという事が言えるのです。


この事は、初心者には機械磨きが出来ないので関係の無い話ではなく、手磨きにおいても同じ事が言えるのです。


手磨き用のスポンジパッドで磨く場合と、ウール素材に代わる素材で手磨きする事で、役割を分けて使用する事が可能になります。


しかし、量販店で販売されているコンパウンドの付属スポンジは、全てと言っていい程スポンジ素材です。


それは、磨く能力よりも」仕上がり重視をしている事だと思います。 私からすると、物足りなさを感じます。 その様な場合、私がお勧めするのは、マイクロハイパークロスです。 


マイクロクロスは、綿のタオルよりも繊維が細く車の塗装と相性が良い為に拭き取りで良く使用されています。


またマイクロクロスの特徴で、起毛のある織である為に、微細な異物が入っても、異物の逃げ場所がある為に、ダイレクトに塗装に傷を付ける事を減少させる効果もあります。 


ハンカチサイズのマイクロクロスを用い付属スポンジを覆う様に巻き付けて使用すると、同じ研磨粒子のコンパウンドでも、ワンランク上の汚れを掻き取る磨きが可能になります。 

※ マイクロハイパークロスをスポンジパッドを覆った状態


その場合、マイクロクロスを一旦濡らし、よく絞ってから使用すれば、パッドに対して滑り防止となり、また塗装面にも潤滑作用にもなるのでこの方法をお勧めします。


仕上げは、付属のスポンジ面で行うと、マイクロクロスの磨きの目消しとして綺麗に仕上がると思います。 


超微粒子のコンパウンドを使用しての相談だったので、元々は超微粒子のコンパウンドの用途は仕上げ用なので、削る能力や汚れを掻き取る能力は優れていません。 


ですが、初心者の磨きにおいての「怖い」という心情も理解出来ます。 


その様な方の為に、トラブルの少ない仕上げ用のコンパウンド(超微粒子)を用い、その微粒子の研磨剤を上手く利用し、粗い研磨剤を使用しなくてもマイクロクロスによる、汚れを掻き取るワンランク上の磨き方を紹介しました。


その他の種類のコンパウンドにおいても同様の効果があります。


しかし傷の原因となる、異物の巻き込みには気を付けて作業するという事と、試してみて良い効果が得られない場合や難しいと思われる方は控えて下さい。


あくまでも、機械磨きを行っている経験を基に、私個人のアドバイスである事をご理解下さい。 今回は、一般の方があまり知らない知識として、コンパウンドが同じでも磨く素材によって磨く能力に違いがあり、仕上がりにも違いがあるという事を詳しく解説しました。 

※ マイクロハイパークロスでスポンジパッドを覆った状態


私も一般の方や初心者の方から気付き・勉強になる事がありますので、これからも謙虚に参考にしていきたいと思います。 


最後までお付き合い頂き有難うございました。


気になった方はサイトも覗いてみて下さい。 

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