初心者に向けて分かり易く「傷や雨染みの除去」について解説します。
こんにちは、リキュウコートです。
今回は、傷や雨染み(ウォータースポット)の除去について、一般のコンパウンドを用いた使用について解説したいと思います。
現在、一般の市場において、無数のカーケア商品が量販店やネットでも乱立し販売されておりますが、厳密にはどの商品が一番良いのか誰も判らないのが実態だと思います。
車の症状や使用する方の好みによっても意見は様々です。
多くの商品から商品選びに迷った時、自分の車の状態や傷やシミの構造等を知り、自分に合う商品選びの目安になるように解説したいと思います。
傷というのは、洗車傷や擦り傷・圧着傷など様々な症状があると思います。
雨染みも、初期段階の塗装表面上のデポジットと呼ばれる水玉の跡が付着している症状から、長年デポジットが進行し塗装内部に侵食したウォータスポットと呼ばれる症状まで様々です。
傷やシミに共通しているのは、塗装上に付着している場合は、ある程度簡単に除去できます。
しかし、塗装内部まで傷が入る事例や、シミが侵食して塗装を侵している症状の完全な除去はかなり難しいと思います。
傷やシミを完全に除去する方法は、傷・シミの一番深い所まで削る事により改善出来ます。
しかし、傷の底まで周辺の塗装を削る事により塗装が薄くなるので、無理をするとクリヤー塗装等が削り取られる事にも繋がります。
上記の事は、単純な傷を除去するメカニズムですが、同じ傷であってもボディの状態によっても、考え方や除去の方法が変わってきます。 新車の塗装に入った傷は上記に記した通りの除去になります。
5年経過した塗装に入った傷と、新車の塗装に入った傷は同じでも、除去の方法が違ってきます。
単純に何が違うのかというと、塗装上の不純物(汚れ)があるか?無いか?の違いです。
新車には不純物はありませんが、5年経過した塗装には、堆積した汚れを含む、メンテナンスで行った撥水コートやワックスが古くなり劣化した被膜等が、多少なりとも塗装に堆積している場合が多いです。
その場合、ダイレクトに塗装面に対し傷やシミが入っている訳ではありません。
不純物の膜に入っている傷やシミは、不純物を除去すれば汚れと同時に傷も無くなるという事です。
しかし、その様に都合よく解決する訳ではありませんが、少なくとも塗装を削らずに傷やシミ状態を改善する事により、傷・シミが減少し目立ちにくくする働きにはなります。
私はこの事を頭において、むやみに塗装を削らないという施工を心掛けております。
実際の作業において、多少は塗装を削るというのは仕方がありませんが、傷やシミの状態によりますが最初から粗い研磨剤を使用するのではなく、状態を見ながら徐々に目を粗くして行く方法の方が結果的に削り過ぎずに安全だと思います。
超微粒子(仕上げ用研磨剤)⇒極細目⇒細目(粗い研磨剤)
逆に磨きを仕上げて行く場合は、粗い研磨剤から仕上げ用研磨剤の方向で仕上げて行くと前工程の目消しが出来るので綺麗に仕上がると思います。
しかし傷やシミを研磨で全て改善するのは塗装を削る事にもなりますので、初心者の方は堆積した汚れを磨きで改善する事を一番に考える方が安全だと思います。
汚れを除去した後に残った傷やシミを、執拗にコンパウンド等で削って除去しない様に、初心者の方は心掛けた方が良いと思いますし、私も普段から心掛けています。
この除去出来なく残った傷やシミを、どの様に処置・施工するかを、この後に解説したいと思います。
(研磨する上で気を付けるポイント)
車のボディでボンネットやドアやフェンダーなどの複数のパネルで構成していますが、ボンネットのパネルを例に挙げて説明すると、パネルの端の部分やプレスラインといって折れ曲がったライン部の角の部分は塗装の厚みが平面よりも薄いので塗料を剥がし易くなるので、「端や角」の部分は避けて研磨を行って下さい。
塗装上の汚れを研磨剤により磨いて除去するという事は大丈夫ですが、塗装を出来るだけ削ら/ない様に、塗装面に残った傷やシミは「埋めて行く」事を考える必要があると思います。
次に「埋める」という事を解説しますが、「埋める」という行為はいくつかの方法があります。
単純に一過性で埋めるのであれば、オイル(油分)や光沢剤やワックス等で一時的に埋める方法もあります。
この方法は一番簡単に誰もが行えます。
しかし一ヶ月程度で油分等は蒸発や流れ落ち効果は半減します。
この方法も間違いとは言えませんが、それぞれの方の手入れの好みだと思います。
私の場合は、仕事として行っているので一時的な「埋める」に終わらないように、マルチコート剤によるコーティング成分(樹脂成分)を埋めて硬化させる方法を行っています。
この2つの「埋める」という行為にどの様な差があるのかと言うと、塗装に定着するか?しないか?や一時的か?持続可能か?の違いだと思います。
本当に塗装に埋まって定着するものが本当のコーティングと呼べると私は思います。
オイルや艶出し等は一時的には埋まりますが、塗装に定着しないので繰り返し使用しても一時的な繰り返しで終わってしまいます。
しかしマルチコート剤の様に樹脂成分が硬化し定着すれば、繰り返し使用する事により、定着が重なる事で塗装を強化する事が可能になります。
普段の洗車等で手間を掛けずにコート剤によるメンテナンスを行う事で、傷やシミに対しても徐々に浸透して行くので、だんだんと目立たない様にもなります。
その事からも「埋める」行為を全てにおいて誤魔化しという悪い事だとは私は思いません。
市販されている商品の中にも、効果の良し悪しはありますが、似たような効果が得られる物も販売されていると思うので、磨きの後の保護として使用すれば、完全な傷やシミの除去は無理でも、見た目の印象としては改善されるのではないかと思います。
これらの事を作業前に理解して自分の症状に合う方法や商品を選択する事が重要だと思います。
今回は基礎的な傷やシミを除去する磨きについての考え方と施工方法について解説しました。
最後までお付き合い頂き有難うございました。
気になった方はサイトも覗いてみて下さい。
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