初心者磨きでブラックカラーの塗装を此処まで仕上げる事が出来ます!(動画解説)
こんにちは、リキュウコートです。
今回も動画の解説を行います。
今回の動画は、前回使用したドアパネルを使用し未施工部の半面で磨き検証を行います。
前回検証した「スポンジバフ」と「ウールバフ」それぞれの磨きの特性や利点を活用し、効率的に磨きを行うという検証を行います。
一般の方には「ウールバフ」と言う存在を知らないという方も多いと思うので、改めて磨き作業も含め仕上がり品質も評価したいと思います。
これまでも、ペーパー傷や酷い損傷の磨きで使用してきましたが、それ以外の全体磨きに使用するメリットが表現出来ていなかったと思いますので、今回はブラックソリッドカラーなので、特に効果が表れるのではないかと思います。
※ 左が前回の磨き検証後の状態・右が今回磨き検証を行う前の状態
前回の「スポンジバフ」磨きだけで仕上がった状態を思い浮かべて欲しいのですが、パッと見の光沢は非常に良好でした。
それに比べ「ウールバフ」磨きだけの仕上がり光沢を比較すると、動画では確認しづらいのですが、実際はスポンジバフの光沢よりも若干おとります。
それはウール素材の繊維の摩擦によるものです。
しかし、コンパウンドを使用した磨きでは、もっと顕著にウール素材の摩擦により白っぽく仕上がります。
これは研磨剤を含まないマルチコート剤の摩擦に優れているコート成分の影響が大きいと思われます。
この様に光沢においてはスポンジ素材の方が深い光沢が望めます。
しかし、傷の除去においてはウーツバフ磨きに劣る為、動画でも見て判る様に傷が多く残っていました。
確かに全体の洗車傷の多くは除去されておりましたが、それは塗装面に堆積していた不純物(汚れ)の膜に入っていた傷が汚れの除去と共に消えたのだと思います。
これらの事に直結する話で、今回の磨きで明らかになったのですが、とにかくコート剤の消化が遅いという事が明確になり、この塗装自体に不具合があると確信する結果となりました。
※ 傷除去磨きを行うウールバフ磨き
※ なかなかコート剤が消化されないスポンジバフ磨き
前回の解説でも水の撒布が多かったので失敗したと言いましたが、反省を生かしウールバフに水を散布しませんでしたが、なかなかコート剤が消化されませんでした。
それ以上にスポンジバフの磨きではいくら磨いても全然消化しないで、通常の3倍を磨く事になり途中で終了したくらいです。(途中で磨きを終えても問題・支障はありません)
正常な塗装ではこの様な事は起こりません。 塗装の何かに反応して起こる現象だと思います。
この様な場合に共通するのが、以上に洗車傷の様な無数の傷に覆われて表面が白っぽく 見える現象が特徴です。
あくまでも推測ですが、新車の焼き付け塗装の不良により完全硬化していない可能性が考えられます。
極端な説明ですが、生乾き状態の塗装の何かに反応し不純物が吸い寄せられる事により、傷が入り易い被膜が形成されているものと推測します。
決して証拠のあるものではありませんが、長年の様々な症状の磨きを行ってきた経験による推測です。
話しを戻しますが、スポンジバフで洗車傷が容易に除去出来たのは不純物の除去によるものです。
本来、今回の動画で再現したかった事は、スポンジ・ウールの特性・利点を生かし、予め症状の酷い傷をウールバフによる粗磨きを行った後に、効率良く全体磨きを素早く行い、その後をスポンジバフによる「目消し磨き」を簡単に素早く完了するという事を再現する事が目的でした。
その事により、2度手間の様に思えますが、結果として時間も早く磨きが行えて品質においても傷除去と奥深い光沢に仕上がるという事を証明したいという思いで磨きを行いました。
決して言い訳をするつもりはありませんが、塗装の不具合により時短という表現が全く出来なかったのが今回の実情です。
思い通りの都合の良い検証にはなりませんでしたが、この様な現象の塗装が現在でも決して稀ではない事も実情です。 その様な塗装に出会ってしまうのは悲しい事ですが、この様な塗装には何等かのコーティング剤によるメンテナンスが必要になります。
今回の様な機械磨きではなくても、ハンド処理によるメンテナンスを繰り返す事により、徐々に塗装表面が正常化してくるのではないかと思います。
今回、時短とういう再現は出来ませんでしたが、仕上がり品質においては双方の素材の特徴が生かされた品質に仕上がった様に思います。
磨きで全てが除去され解決するものではありませんが、今回の難しいブラックカラーの磨きを、高額な機械も使わずに特別なテクニック(技能)も要しないで、ここまで仕上がれば十分ではないかと思います。
※ 難しい技能も要さない磨きで此処まで仕上がります
最後に今回の様な症状の塗装をコンパウンドで磨くと最後まで摩擦による白っぽさがなかなか消えないで苦労するという事を付け加えさせて頂き終わりたいと思います。
今回は上手く再現出来ない部分もありましたが、スポンジ・ウールバフの特性を生かした効率の良い磨き方の紹介でした。
最後までお付き合い頂き有難うございました。
気になった方はサイトも覗いてみて下さい。
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