コンパウンドじゃないのに何故こんな酷い傷が消せるんですか?~コーティング効果です。(動画解説)
こんにちは、リキュウコートです。
今回も動画の解説を行います。
今回の動画は、№75・76の動画に続き同パネルによる第三弾の磨き施工の検証です。
パネル全体が損傷を受けており、今回が一番酷い損傷を受けた部位に焼き付いている白い塗料の除去をDIYサンダーにて何処まで対応出来るのか?という検証です。
今回は、動画を見れば大体把握が出来ると思いますので、補足程度の解説を行います。
私も実際に施工しながら撮影を行っておりますが、動画で何処までリアルな損傷具合が表現出来ているのか当事者としては分からないというのが正直な実感です。
出来るだけリアルな状態を感じて貰えるよう画像や映像を駆使してお伝えしておりますが、実際に見る感覚や手で触る質感などを上手く伝えられない事が、もどかしく感じる部分でもあります。
※ 損傷部全体が波打つパネル状態(4番の損傷部)
※ 今回は④番を磨き検証します
この損傷パネルを最初に見た時に、面白い検証が出来ると思い喜んだのですが、実際に撮影方法や動画の編集を考えるうちに、本当に「マルチコート剤」で磨いて除去出来るのか?心配になって来るほどの酷い損傷でした。
私も、これまでも様々な損傷を磨きで改善して来ましたので、実際に磨きを行う前には、ある程度の完成イメージが湧いてくるのですが、今回紹介する④番の損傷は全て磨きで除去出来るという甘い損傷ではありませんでした。
動画では本当の実情は何処まで再現出来て伝わるのか分かりませんが、ドアパネルの損傷部全てが接触により圧力で波打っている状態に驚かされます。
平坦な部分が殆ど無い状態で、全てが磨きの最中に塗装を剥がしてしまいそうな凹凸ばかりの状態です。
※ 今回DIYサンダーにて磨き検証を行った損傷部
そして、これまでも初心者でも扱えるDIYサンダーでの検証をメインで行っていますので、今回も検証する流れにもなりますが、このサンダーは強制的な回転運動が無い為に、的が狭いピンポイントの磨きが不得意な特徴があるので、歯が立たない事は予測しておりました。
その為に「わざわざ恥をかく」為に動画を撮影するのか正直悩みました。
しかし、①②③番と初心者でも扱える「DIYサンダー」と「マルチコート剤」のコンビで検証してきたので、想像通り全く歯が立たなくても正直な能力を伝える事が先決だと考え、今回の磨き検証を行いました。
正直な感想ですが、予想通り焼き付きが酷く凹凸ばかりの過酷な磨きでしたが、想定以上の働きが出来た様に思いました。
ピンポイントで磨く能力に劣る事は予想していましたが、よく健闘したと正直驚かされた部分が大きいです。
ただ、時間が掛り過ぎるので、動画で視聴される側の立場ではこれ以上長い磨きは見せ続ける事は相応しくないと、施工中に判断し「時間切れ」と幕を閉じました。
今回の様な損傷は二度とお目に掛れないので早送りでお伝えするよりも、リアルな時間で何処まで対応出来るのか、ありのままでお伝えしようと判断しました。
実際に7分を切る程度の時間で、4割近い除去が出来たので上等ではないかと現在では満足しております。(視聴者の方の見方は判りません)
しかし、大まかには除去出来ましたが、所々傷口に焼き付いた箇所に関しては全く歯が立ちませんでした。
その点に関しては能力の限界だと思います。
※ 今回DIYサンダーにて磨きを行う前の損傷状態
※ DIYサンダーにて約7分間の磨きを行った後の状態
そして今回失敗の様に見える検証ですが一番訴えたかった事が「削らない磨き」の検証でした。
「削らない磨き」とは言え、視聴者の方に誤った認識は避けるために、「摩擦があるので一切削らない訳ではありません」とアナウンスし、プレスラインやパネルの端などでは強い磨きは避けて下さいと言って来ましたが、今回に関しては全て禁止しているような場所でしたので、もしも塗装を剥がしてしまっても教訓になればと思い磨きを続けました。
結果として③番も危ない箇所の磨きでしたが今回も同じく一ヶ所も塗装を剥がしている箇所はありませんでした。
これを持って「削らない磨き」を安易に立証出来たと思っている訳ではありませんし、どんな事をしても削らないと誤った認識を持たれる事も望んではおりません。
しかし実際に今回の損傷を磨いて言える事は、粗い粒子(細目)のコンパウンドで磨いた場合は必ず塗装を剥がしてしまうだろうと予測ですが断言出来ます。
今回の焼き付きは圧力が掛かる事により本当に硬いです。
もしかしたらドアパネルの塗装よりも硬いかも知れません。
コンパウンドの削る磨きのメカニズムは、焼き付きの塗料だとか不純物だとかパネルの塗装だとか区別など関係はありません。
自分の意志とは関係なく柔らかい・削り易いものから研磨して行きます。 その為に硬い焼き付きを研磨する目的で磨いても、同程度の硬さのパネルの塗装も同時に研磨してしまいます。
その事について今回は検証していませんが、長年のコンパウンドの磨きを経験していればわかります。
その意味においても、今回の検証で「削らない磨き」が通用するのかを私自身が知りたかったというのが一番の検証理由です。
コンパウンドに比べマルチコート剤は、クリナー効果により塗装上にある不純物を軟化させ除去した後に、摩擦を利用し塗装面に樹脂成分が浸透される事(コーティング効果)により、塗装を削る摩擦が軽減されるのだと思います。
今回の磨きで塗装が剥がれなかったと言って「削らない磨き」が立証できたなどと甘い考えは持っておりませんし、持って貰っても困りますが、少なくてもコンパウンドの削る磨きとはメカニズムが違うという事は言えると思います。
今回はあくまでも「DIYサンダーとマルチコート剤」の能力検証の磨きですので、本来の磨きではプレスラインやエッジ部や磨きが困難な場所での無理な磨きは控えて下さい。
今回は、磨き切れない部分も多々あり中途半端な終わり方になってしまいましたが、 今後パネルの磨き残しをどうするかは検討中です。
最後までお付き合い頂き有難うございました。
気になった方はサイトも覗いてみて下さい。
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