手磨きが難しかった症状がここまで復活しました。~やっぱり機械は凄い!(動画解説)
こんにちは、リキュウコートです。
今回も投稿した動画について解説します。
今回の動画は、いつもの廃棄パーツを利用してDIYサンダーにて磨きを行ったものです。
今回の素材は、ブラックマイカというカラーで、年式は不明ですが5年経過したくらいと推測されるフェンダーパネルです。
状態は、ブラックなので劣化の具合はよく目立ちますが、表面の光沢が鈍いというのが第一印象です。
※ 全体的に白く靄がかかった様なブラックマイカの塗装
そして塗装表面が何かミストの様な物が付着か塗装内から噴き出している感じに見えます。
今回は最初に塗装状態を正直に明かしますと、ハンド処理(手磨きは)では難しかったというのが実情です。
動画でハンド処理での施工を試みましたが、なかなか改善出来なくて断念しました。
5年程度の塗装では、ハンド処理が出来ないというのはあまり経験がありません。
その事からも、何等かの塗装自体に不具合が在る事は想像がつきました。
※ 塗装全体にミスト状の微細なブツブツが覆われている状態
その為に、上手く磨きが出来るか不安でしたが、手磨きは諦めて初心者でも磨けるスポンジバフによる磨きを行うように変更した施工動画です。
決して言い訳ではありませんが、この様なケースも勿論ありますので、今回は初心者用DIYサンダーでどの程度まで改善出来るのか、私も知りたいと思いトライしてみました。
まずは私が板金塗装屋時代に手作りした塗装用のスプレースタンドに素材のフェンダーパネルに装着しました。
※ フェンダー全体の黒味が脱色された様な白ボケした状態
このスタンドは、そもそも塗装を行う為の物なので荷重を掛けて磨く想定で作っていないので、便利ではありますけど磨きで必要な荷重が掛けづらいという難点があります。
そして作業に入りますが、事前に洗剤にて洗っておりますので、流水によるシャワーで濡らしました。
これはクイック磨きを行う為に洗車後に拭き取りをしないで濡れた状態で磨けるという、コンパウンドでは出来ない大きなメリットがある施工方法だからです。
そして、スポンジバフに適量「マルチコート剤」を塗布し、塗装面にサンダーを接地させてから、サンダーを回転させます。
そして、いきなり磨きを始めるのでは無く、回転させながら磨く範囲にコート剤を塗り広げます。
その後に荷重を掛け磨き始め、ゆっくりと手を動かしながら移動して行きます。
バフの半径程度、重ねながら磨いて行きます。
コート剤が消えて無くなる程度が磨きの終了のサインだと思って構いません。
通常はこの一回の磨きで不純物は除去され光沢も出てきますが、今回は何らかの塗装の不具合で最初に説明したミスト状の物が、全く除去出来ませんでした。
その為に今回は再度同じ場所を磨く事になりました。
光沢は通常の様に出て来るのですが、ミスト状の物は全く変化しませんでした。
これは手磨きを試みた時にも除去出来なかったので、付着物ではなく塗装内部によるものだと理解出来ました。
この様な症状の場合は、スポンジバフでは改善出来ません。
諦めて、最後の「ミラーコート剤」の撒布を行い撥水と光沢保護を行い施工は完了しました。
そしてマスキングを行っていたペーパーを剥がし施工比較を行いました。
※ 磨き後の比較(本来の黒味が復活した塗装)
一見すると物凄く色合いが濃くなり光沢も出て変化していました。
私がプロの目線で拘り過ぎるのかも知れませんが、少し今回は納得が出来ませんでした。
ミスト状の除去が出来なかった事と、一見すると光沢が出ているのですが、いつもの鏡面の様な光沢ではありませんでした。
※ 塗装の黒味が復活しましたが無数のブツブツは残った状態
恐らく、塗装の不具合による吸い込みがある為だと感じました。
塗装には目には見えないレベルの無数の穴が開いています。
その無数の穴が大きいというのか粗いというのか上手く説明が出来ませんが、その事により汚れも含め吸着?吸い込み易いというのは、これまでも現象として幾つも見てきたケースです。
この様な場合は、強い光沢成分の浸透により密度を増す様な施工が必要です。
その為には、ポリッシャーも強力でウールバフによる強制的な浸透が必要になります。
今回はパワーの弱いDIYサンダーとスポンジバフなので、仕方がありませんが少し残念な結果でした。
これはプロの厳しい目線での感想なので、失敗でもないので全てを悪く伝える事は相応しくありません。
私が手磨きで諦めたようなケースで、弱いパワーのサンダーでも丁寧に磨く事で変化がある光沢仕上げになったのも事実ですし、やはり弱いとはいえ機械磨きは凄いと改めて思わせる事例でした。
この様なケースの場合は、定期的に「マルチコート剤」による機械磨きを行う事で、密度が増してくるので改善出来ると思います。
そして、趣味で愛車の手入れする方には、手磨きでは味わえない仕上がりが経験できるのではないかとも思わせる事例にもなりました。
手磨きでは絶対に再現出来ない仕上がりだったと思います。
今回は、結構プロも手間取る塗装の磨きについての解説でした。
※ 手磨きでは再現できない機械磨きの仕上がり
最後までお付き合い頂き有難うございました。
気になった方はサイトも覗いてみて下さい。
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