こんな酷い傷って磨きで直せるの?~完全には難しいですが見て下さい!(動画解説)

こんにちは、リキュウコートです。

今回も動画の解説を行います。 


今回の動画は「DIYサンダーを使った傷除去の磨き」について詳しく解説します。 

※ 動画で確認下さい。


しかし、今回の傷除去磨きは普通の磨きという訳ではありません。


確かに、初心者でも扱えるDIYサンダーですが、初心者が動画を見てマネをするとういう簡単な磨きではありません。 


何故、その様な事をするのかと説明しますと、今回動画撮影で使用するパーツはスクラップ(廃棄)パーツを使用しています。 


単なる撮影用であり、また実験用でもあります。


その為に、お客様の依頼でも個人の愛車でもないので、失敗しても構わない前提の素材です。


今回題材にした傷は通常では磨きで直す症状では無い酷い傷ですが、私も迄経験が少ないDIYサンダーを使って、何処まで改善出来るのかを知りたかったという事もあり、丁度良い機会だったのでチャレンジしました。 


またリキュウコートの代名詞である「削らない磨き」というものを表現する良い機会でもありました。


また、今回の傷がある部分は非常に磨くには適していない場所にあります。



※ 普通は諦める様な酷い擦り傷と磨きが難しい部位の様子 


プロとして経験を積んでいる私でさえも、難しいと思う場所と症状なので、今回の動画を見て一般の方がマネをする事の無いように、お願いと注意をしておこうと思います。 


普段仕事として使用しているギヤサンダーポリッシャーであれば、今回のケースでも事前にどの程度に仕上がるかイメージできますが、今回は経験の少ないDIYサンダーなので、ぶっつけ本番の様な所でもあります。 


今回のDIYサンダーで新たな発見もありましたし、デメリットもありましたので、詳しくお伝えしたいと思います。 今回の傷の場所はパネルの幅が狭く、その上に曲面でもあり、またパネルの端に囲まれた最悪な場所でもあります。


磨きの解説でも述べて来ましたが、曲面というのはパネルとバフが点で摩擦が発生するという事により、コンパウンドを使わない「マルチコート剤」であっても、摩擦のみで削ってしまう可能性があるのです。 


また、パネル端の部分は塗装自体が薄い為に摩擦に弱い場所です。


今回は事前にマスキングテープで端を覆ってカバーしていますが、それ以上に危険なのが今回は単独のパネルにより隣接パネルが無い為に、バフが回転によりパネルに引っ掛かり易いという理由もあり、一般の方が磨くのはとても無理だと思われる場所であるという事です。


しかし、見る分においては普段は絶対に見る事が出来ない貴重な資料だと思います。 


今回は傷の除去が目的である為に、最初からウールバフを使用しました。


決してコンパウンドの様に研磨による削る磨きではありませんが、不純物を強くかき取る役目とコーティング(樹脂)成分を協力に浸透させる役割がある為に使用します。


プロのツール(機械)を使わずに、特徴のある作用とコート剤の実力をお見せするには絶好の素材です。

※ DIYサンダーと磨く対象物のパネルの大きさの比較 


コンパウンドを使用して今回の酷い傷を除去する場合は、必ず粗い研磨剤を使用しなければいけません、その場合に今回の様な磨き方を行うと、クリヤー塗装が剥げる可能性が高いと思います。


その為に、プロの方でも、今回の酷い傷を磨きで改善しようとは最初から思わないのではないでしょうか? その位に今回の磨きはコンパウンドとの違いが見て取れる貴重な事例です。


今回は、マルチコート剤を3回塗布する磨きを行いました。 これは、一回ではコート剤の浸透により傷が埋まらないと言う事もあり、重ね塗りの様な作用の意味で繰り返し磨きを行いました。


しかしその反面では摩擦による削りという作用もありますので、今回のケースではテクニックと言うよりも経験が必要だと言えます。 


そして、仕上げ用のスポンジバフによる目消し磨きを行い、最後に「ミラーコート剤」による最終保護を行い完了しました。


今回の様な酷いケースであっても、塗装が剥がれるというイメージは全くありませんでした。 


ただ、単純にDIYAサンダーで何処まで埋める事が出来るのだろうか?という事だけです。


普段使用するギヤアクションなら、もっと摩擦も強い機械ですが逆に埋める力も強い為に、もっと綺麗に仕上がっただろうと思います。



※ 完全な除去は出来ませんでしたが、かなり目立たなく仕上がりました。


しかし、DIYサンダーでも、ここまで仕上がったのは大きな収穫です。 ただ、デメリットもありましたので、正直にお伝えしようと思います。 


このDIYサンダーは素人さんでも扱い易いダブルアクションという動きが特徴です。


この動きは、バフ面全体で均等に磨くという意味では適しているのですが、局所を強く磨きたい場合には不向きであると感じました。 


解り易く説明すると、ピンポイントの磨きには難しいという事です。 ギヤアクションの場合は、回転速度・トルク(馬力)があるので、バフを少し傾ける磨きによりピンポイントで狙いが定まり磨く事が出来ますが、DIYのダブルアクションでは回転が弱い為に面で磨くというイメージです。 


その為に不必要な摩擦を全体に行ってしまうので、操作が難しいというのが正直な感想です。


私の見る目が厳し過ぎるのかも知れませんが、不向きでも今回の様に仕上がれば上等と、ほとんどの方が思うのも事実だと思います。 


「削らない磨き」を文章で表現する事が難しく悩んでいましたが、今回の磨きで少しでも理解して下されたとしたら幸いです。


今回は無謀な傷除去磨きについて詳しく解説しました。 


最後までお付き合い頂き有難うございました。

気になった方はサイトも覗いてみて下さい。 

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