10年経過した磨きを一気に磨くには!コンパウンドとの違いを解説します。

こんにちは、リキュウコートです。

 

今回の記事では、先日コーティングの再施工の依頼があり、施工例の紹介にちょうど良い事例だったので紹介したいと思います。


いつも利用頂く近隣の販売店からの依頼でした。


依頼は電話で受けるのですが、車種・使用年数・ボディカラー・ボディの現状などを簡単な説明を聞いて概略をイメージし施工が可能かどうかの判断をします。


いつも使用年数が適当な部分がありますが、そこまで厳密には必要でない為に、約何年の様な説明で受けていました。


いつものように、概略の説明を受けたのですが使用年数が「ちょっと古いのですが…」と曖昧だったのですが、ちょうど前回の依頼でも同じ様な説明で、実際は5年経過でしかも几帳面な手入れを行っていたので、一種類の磨きが可能なリフレッシュ磨きで対応が出来た事例だったので、再施工を希望するお客様なので大丈夫だろうと思い、曖昧のまま「お任せします!」との依頼で了承しました。


当日車の引き取りに販売店に伺いましたが、担当者が不在で代わりのスタッフに誘導されて車を指さされたのですが、一瞬言葉が出ませんでした。

※ 施工前の10年経過したボディの状態


光沢が半減し半艶状態で10年近く経過しているのが外見からも一目で分かりました。 持ち帰り確認するとやはり10年経過で走行距離が約12万キロでした。


困りましたが了承して受けた仕事なので進めないといけないのですが、いつも思う事なのですが、実際の持ち主と話が出来ないので、どこまでの仕上がりを望んでいるのか聞けないのが一番困ります。


いつも解説していますが、磨きの下地処理は様々な要因により症状が違いが出ます。 また、磨きと一言で割り切れるものではなく、「症状に対してどこまで再生が出来るか?」「どこまで再生させるのか?」のように手間と予算に幅が出てきます。 再塗装の様に「再塗装するか?しないか?」の二択であれば簡単なのですが磨き(下地処理)には幅があるので難しいのです。


決して愚痴ではなく、記事を読まれた方に今後参考にして頂きたく思うので理解下さい。


「お任せします」の言葉を頭に浮かべながら、何故?半艶の原因は何か?を考えながら洗車から始めました。 その後に、ネンド処理により鉄粉や異物の除去処理をボディ全面で行いました。 


※ ここで磨きのポイントですが、鉄粉や塗装ミスト等は磨きでは除去出来ません。 


磨きの摩擦では除去でずに逆に塗装面に埋もれて行く事になります。


手に引っ掛かるザラツキはネンド処理などの別途作業により除去が必要になります。


さて、ここからが磨き作業に入りますが、現状の状態をコンパウンドで磨きを行う場合は最低3~4種類の磨きが必要になります。


時間に換算すると目安として最低でも6時間かかると思います。 


勿論今回も、リキュウコートの商品のみで行うのですが、5年程度であればマルチコート剤と専用スポンジバフによる一回磨きで対応出来るのですが、さすがに10年で半艶状態なので、マルチコート剤とウールバフによる磨きが必要になります。 


ウールバフにより、10年分の汚れを除去し同時に失われた光沢成分を浸透させる事が必要になります。 マルチコート剤では一工程で同時に行えますが、コンパウンドでは研磨による除去のみなので複数の工程が必要になります。


現状の半艶の原因は大きくは二つの要因が考えられます。


① 新車製造時の塗装(焼き付け塗装等に)不具合が生じている場合は経年による塗装に劣化が進行し塗装の光沢が徐々に低下して行きます。


② ボディの定期メンテナンス時のワックスやシリコン系のメンテナンス剤でお手入れを続ける事で、コート被膜が効果を失った後に劣化し徐々に堆積する事による光沢の減少。 


この様に光沢を失う要因としては大きく2つが考えられます。


①の元々の塗装に不具合が生じ光沢が減少している場合は、コンパウンドによる研磨でも復元は難しいケースが多いです。


②の場合をコンパウンドの場合は10年間の堆積した不純物(古いワックス層も含め)を一気に研磨による除去を行うのですが、分かりやすく言葉で説明すると粗い粒子のコンパウンドを使用しないと除去出来ません。


粗い粒子で磨きを行った場合、研磨傷が塗装に入る為に、研磨傷を除去する磨きが新たに必要になります。


その事から濃色カラーの場合はウールバフにて二種類のコンパウンドを使用した磨きが必要になるのです。


車全体を一周磨く場合約2時間とすると、二種類で二周磨く事になるので4時間となります。


この様に、磨き(下地作り)を始める前に光沢の減少の原因を探る事から作業が始まるのです。 


今回は、磨きを始める場合の見極めについて詳しく解説しました。


次回の記事では、実際の磨きを行う作業と結果について解説したいと思います。


最後までお付き合い頂き有難うございました。


気になった方はサイトも覗いてみて下さい。 

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