プロの方も必見!10年間の汚れを除去する場合をコンパウンドと比較しました。
こんにちは、リキュウコートです。
前回の記事では、10年経過した半艶状態のコーティング再施工の下地処理(磨き)について、作業前の艶の減少の原因の推測と対応について解説しました。
今回は実際の作業と仕上がり具合について解説したいと思います。
塗装の光沢が半艶となる要因を推測し、一般的な磨きで使用するコンパウンドでの対応を前回解説しましたが、元々の製造時の塗装の不具合により10年劣化した塗装の場合は、コンパウンドで磨いても改善が難しい事と、10年分の汚れを一気に磨いて除去する場合は粗いコンパウンドで磨かないといけませんので、その場合は磨き傷をさらに消す磨きが必要になる為に、作業も時間も単純に2倍掛るというのがコンパウンドを使用した場合の実情です。
最初に一部を磨き作業を行って光沢の減少の原因が判明しましたが、定期メンテナンスとして使用していたワックスかシリコン被膜が長年堆積して光沢の減少を招いていた事が判明しました。
保護する為の被膜も古くなって堆積すると、不純物(汚れ)になって美観を失ってしまいます。
今回の10年堆積した不純物(汚れ)もマルチコート剤をウールバフを使用すれば、特殊なクリナー成分により瞬時に不純物を分解し汚れ(不純物)の除去が可能になります。
コンパウンドであれば粗い粒子で削り落としますが、マルチコート剤は削らないで粗い粒子の研磨剤と同様の能力を発揮し除去出来るのが一番の特徴です。
その上、粗い粒子の研磨剤で磨くのではない為に、磨き傷が入り辛い為にさらなる傷消しのウールバフによる磨きは不要になります。
この点でも、大きく労力と時間が削減出来ます。
その事を立証する写真を掲載していますので参考にして下さい。
※ 施工前とウールバフにて一回磨きを行った状態
この写真は、マルチコート剤を一回塗布し一回の磨きを行った状態の比較写真です。
もう一つのマルチコート剤の特徴は、汚れを分解し一気に除去すると同時に失った光沢成分を摩擦により強制的に浸透させ光沢を復元するのです。
この光沢の復元は塗り重ね効果があり、コート剤を補充し再度磨けばさらなる光沢の復元が可能になります。
しかし、労力も時間も増しますので、今回は一回のウールバフの磨きで行いました。 このウールバフでの磨きをボディ全体で行うと約2時間掛りました。
その後は、コンパウンドの様な傷消しの磨きは不要ですが、ウールバフでの摩擦がある為に、仕上げ磨きとして仕上げ用のスポンジバフとマルチコート剤を使用し、約50分程度磨き仕上げました。
この二種類の磨きの合計時間は3時間も掛りませんでした。
この時間の違いはコンパウンドで作業している業者の方なら理解できると思います。
10年間の汚れで艶が半減している状態を3時間も掛らないで復元出来る事は画期的だと思います。
コンパウンドと同様の作業であればここで終了ですが、コーティングの再施工なので、その後にボディ全体を保護する為と、もう一段階の光沢度アップの為に専用のスプレイヤーにてミラーコート剤を散布しました。
この5分程度のミラーコート剤の散布により、50分程度のスポンジバフで磨いた同等以上の鏡面磨きを行ったかのような光沢度のアップが望めます。
この作業が余分と思われがちですが、コンパウンドの磨き作業の後は、磨きカスの除去の為に洗浄が必要ですので、10分程度がプラスされるだけです。
しかし仕上がり具合や光沢はコンパウンドで磨いた場合とは明確な違いが出ます。
今回は純正のコーティグ剤を販売店で施工されるので、ミラーコート剤で仕上げました。
光沢度がアップするだけではなく、ミラーコート剤を散布する事で、余分な油分が除去出来ますので、他社のコーティング剤を施工する為に脱脂作業が不要になるというメリットにもなります。
※ マルチコート剤とミラーコート剤で仕上げた状態
仕上がり写真を掲載しておりますが、納車時に引き取り時に不在であった担当者の第一声が「ピカピカに仕上がっている」との言葉を頂きました。
決して最高の仕上がりを望む作業ではありませんでしたが、想像以上の仕上がりになっていたのだと理解出来ました。
その結果お手頃の価格で10年分の汚れが除去出来たので、顔の見えない持ち主のお客様にとっても良かったのではないかと思います。 自分で評価するのもおかしい事ですが、10年分の汚れが堆積し半艶状態のボディをここまで二種類の自社商品だけで復元・仕上がった品質を見て感慨深かった思いです。
最後に自画自賛になってしましましたが、 少しでも多くの方に知って頂きたく思い記事にしました。
次回の記事では、今回解説できなかったメッキ部やヘッドライト・テールレンズや未塗装の樹脂部の磨きについて解説したいと思います。
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